- 睡眠コラム
11月14日は、68年ぶりの“エクストラ・スーパームーン”が夜空に浮かびます。
宇宙の軌道上で月と地球が接近するため、普段よりも約14%大きく、約30%明るく輝く月が見られるそうです。
月と地球がこれほど大接近するのは1948年以来。次回は18年後の2034年になるとのこと。宇宙の時計はさすがに大きいですね。こんな特別な夜は、スマホやTVを消して、ゆっくり月を眺めてみたいものです。
現代人の多くは、夜になっても明るい光を浴び、心身が活動モードのまま、スイッチの切り方を忘れてしまいがちです。人間は本来、日中は活発に活動し、夜は休養して疲労を回復するといったように、スイッチを切り替えることでバランスをとっています。ぐっすり眠るためには、活動をつかさどる交感神経に対して、休養をつかさどる副交感神経を優位に保つことが大切です。
たとえ毎日は難しくても、時々は静かに月の光を浴びたり、夜の暗さに身をひたして、夜の脳を休息モードへと導いてあげてください。きっといつにも増してやすらかな眠りが訪れるはずです。
■月と星をめぐる入眠音楽
脳のスイッチの切り替えを促すもののひとつに、音楽があります。
音楽は右脳に作用するため、日中酷使しがちな左脳を休める効果があるといわれています。さらに、静かなクラシックや環境音楽は、脳波の中でもリラックス作用のある“α波”を引き出してくれるのだそう。
今回は、夜空を眺めながら聴くのにぴったりの、月や星をテーマにした入眠音楽をご紹介します。
・月夜に聴きたいクラシックの名曲
ドビュッシーの「月の光」(ベルガマスク組曲 第3曲)やベートーヴェンの「月光」(ピアノソナタ第14番)は、まさに月明かりの下で聴きたい名曲。
繊細な音世界が広がり、日中の疲れを癒してくれます。
・宇宙から届いた「星の旋律」
近年の作品からのオススメは、実際の「星の旋律」から生まれたという「ALMA MUSIC BOX」。
http://alma.mtk.nao.ac.jp/musicbox/
こちらは、南米チリの砂漠にある巨大電波望遠鏡「アルマ望遠鏡」がとらえた「死にゆく星」の電波データから「星のメロディ」を集めたもの。心がワクワクするような、宇宙のロマンを感じさせますね。本プロジェクトには、高木正勝さんや蓮沼執太さんをはじめ、国内外のミュージシャンが参加し、宇宙との対話から生まれた楽曲を制作しています。
たまには、スマホの画面から顔を上げ、宇宙の大きさに思いをはせながら、ゆったりとした気持ちで眠りにつくのはいかがでしょう?
気象庁の予報によると、本日14日夜の天気は前線の影響で下り坂。
残念ながら、東北と沖縄などの一部のエリア以外を除いて
全国的に曇りや雨の地域が多くなるのだとか…。
たゆたう雲間から一瞬でも。68年ぶりに姿を見せる“エクストラ・スーパームーン”に遭えることを祈って。